家庭的保育とは、主に家庭的保育者の自宅や専用の保育室などを活用して行われる、0~2歳(※3歳になる年度まで)の子どもを対象とした小規模な保育の形のことをいいます。
大型の保育園に比べると非常に規模が小さく、極めて家庭的な環境で行われる保育のため「先生一人当たりの担当児童が少ない」という特徴があります。その特徴から、子どもへの目が届きやすく、ひとりひとりの子どもとの愛着形成ができやすい、まさに0~2歳の時期に適した手厚い保育と言えます。
規模が小さく、個人でお子様をお預かりしているように見える保育の形ですが、「認可保育事業」に当たるため、きちんと自治体の認可を受け、定期的に監査を受けた上で安全性に配慮をした上で運営されています。
家庭的保育は、主に都市部での待機児童問題の解消のために作られた保育の形です。児童福祉法に位置付けられた保育事業のひとつで、地域資源(子育て支援センターや近隣の公園等)や近隣の保育施設と連携しながら保育を行っていくことが求められています。
そのため、一般的な保育園に比べ、地域の方々との交流や、他園・児童施設等との交流などが活発に行われる傾向にあります。
事実、歩の保育園でも商店街の七夕・ハロウィン・クリスマスといった行事への参加や、連携園・協力園のイベントにお呼びいただいて人形劇を鑑賞する等といった交流が活発です。
家庭的保育には、小さい保育室ならではの魅力がたくさんあります。ここでは、家庭的保育ならでは魅力をほんの少しだけお伝えさせていただきます。
異年齢保育
家庭的保育は0~2歳が同じ空間で生活します。異なる年齢が同じ活動を行っていく中で、例えば、2歳の子どもは0歳の赤ちゃんを自分の弟・妹のように慈しんで可愛がり、0歳の子どもたちは、2歳のお兄ちゃん・お姉ちゃんの姿に憧れ、真似したり、同じ遊びをしたがったりと、相互の関わりの中で成長していきます。
このような「きょうだい体験」は、子どもの自立心を刺激し、成長を促してくれます。
きめ細かく手厚い保育
家庭的保育室は、家庭的保育者と補助者の2名で最大5名の受け入れ、小規模保育園C型は家庭的保育者2名と補助者2名で最大10名受け入れとなっており、保育者ひとりあたりの担当児童が非常に少なく、目が届きやすいという特徴があります。
マンツーマンに近い形での保育は、子どもから目が離れる危険性が極めて低く、安心・安全で手厚い保育を子どもに提供できるという大きなメリットがあります。
また、負担が少ないからこそ、細部にこだわった保育を行うことができるというメリットもあります。
担任が基本的に変わらない
家庭的保育室は0~2歳の間に担任が変わるということがありません。子ども達にとっても「いつも同じ保育者が見てくれる」という安心感があり、愛着形成・信頼関係の構築に効果的な環境です。
保護者の皆様にとっても、通園中は基本的に送迎対応がいつも同じ保育士になるため、育児相談・食事相談といったコミュニケーションの取りやすさが特徴的です。
最大で3年間通うと、保護者と家庭的保育者はまるで子育てのパートナーのような存在になっていることでしょう。